本書は、クリニックに実習や研修でやってきた医学生・研修医が初めての診療所医療の様々な場面でギャップを感じる様子を見た著者が、プライマリ・ケアや開業医療を知ってもらおうと、これまでの経験をまとめたもの。さらに、病院で勤務する若手医師もいずれは少なくない割合で開業することになるという実情を考えると、若いうちから開業医療について関心をもってもらいたいという著者の強い思いを著している。
◎片頭痛
◎風邪の初診患者さん
◎抗生剤を希望する風邪の患者さん
◎病気が見つからない患者さん
◎高齢患者さんの関心事
◎孫や友人の病気の話
◎自分のことを話したがらない患者さん
◎ドアノブコメント
◎電話での相談
◎夜間や休日の電話コール
◎病院外来と診療所
◎専門医資格
◎「私の専門は?」
◎準備万端と泥縄式
◎組織における役割
◎病院勤務時代には誰も開業を勧めてくれなかった
◎開業医は単調で退屈な時間が続くと思っていた
◎家族旅行のとき
◎家路につくとき
◎診療所で教えるということ
◎診療所教育を受け入れる仲間とのネットワークづくり
◎診察室で必ず守ってもらう3つのマナー
◎最初の3人の患者さんについて考えてもらう
◎血圧測定で教えるマナーとパターン
◎診察室を出るときから患者さんに同行させてもらう
◎アイコンタクト
◎患者の戦争体験談/面接が思わぬ展開になったとき
◎時間外に患者さんから電話コールがあったときの対応
◎組織/チームからノットワーキングへ
◎訪問診療と外来の患者数のコントロール
◎訪問診療のアセスメントのコツ“7つのK”
◎文献のサーチ、ブラウズとセレンディピティ
◎おはよう回診-かかりつけ患者さんの入院先訪問
◎おはよう回診-かかりつけ医の役割
◎おはよう回診-患者さんのための病診連携
◎医師と患者のEmpathyの輪
◎SOAPからMPQCへ
◎プライマリ・ケア医になるための準備
◎プライマリ・ケア医になるための進路
◎専門医からのキャリアチェンジを考えているあなたへ
◎どこでプライマリ・ケア医する?
◎2種類のプライマリ・ケア診療所
◎自分で納得して自分が決定・実践できる開業医
◎開業後のライフサイクル
◎診療所スタッフの存在と役割
◎グループ診療とグループ開業
◎開業してもうまくいかないケース
◎開業とは自己実現である(ことにプライマリ・ケア医には)
◎成り行きは予測できないもの